仏さま豆知識

仏とは何か

仏には｢如来｣｢菩薩｣｢明王｣｢天部｣の４種があるといわれますが、仏とは悟りを開いた人、つまり｢如来｣のことであり、仏陀と呼ばれます。｢菩薩｣｢明王｣｢天部｣は厳密に言えば仏つまり仏陀ではないのです。しかし、ここでは仏陀以外も仏様としてあつかうことにいたします。
「如来」以外は諸尊とも呼ばれ、それぞれの役割と特徴があります。

如来

仏教はお釈迦様が語られたことを教えとして今に伝えるものですから、まずお釈迦様、つまり釈迦如来(釈迦牟尼世尊）が如来すなわち仏陀として一番にあげられます。
そのお釈迦様が折々に語られた如来や諸尊の存在が、お経として今に残っているのです。
お釈迦様以外では｢阿弥陀如来｣「薬師如来｣「威音王如来」｢日月浄明徳如来｣｢日月燈明如来」「華光如来」「一切衆生喜見」｢大日如来」など数多くの如来がおられますが、とくに「大日如来」は密教経典に現れる如来で、密教諸仏の中心であり、宇宙の真理そのものとされています。

菩薩

菩薩は悟りを求めて修行中の者である。また衆生の機根に応じ、さまざまな姿に変化して、慈悲を持って悟りへ導く、如来の化身としての救済者でもあります。
菩薩には「観世音菩薩」をはじめとして、「弥勒菩薩」「弥勒菩薩」「地蔵菩薩」「普賢菩薩」「勢至菩薩」「薬王菩薩」「薬上菩薩」「文殊菩薩」「虚空蔵菩薩」ほか大勢の菩薩がおられます。

明王

明王は仏法と仏法の修行者を守護し、あらゆる魔を除く明呪の王であります。
「不動明王」「降三世明王」「軍荼利明王」大威徳明王」「金剛夜叉明王」を五大明王といい、ほかに「孔雀明王」「大元帥明王」「烏枢沙摩明王」などがあります。

天部

もともとは古代インドのバラモン教の神々で、仏や仏法修行者を守護し、またさまざまな現世利益を衆生にもたらすとして、仏教に取り入れられました。
「毘沙門天（多聞天）」「持国天」「増長天」「広目天」の四天王や、「吉祥天」「弁才天」「摩利支天」などがあり、それぞれなじみの深い仏様です。また「天」とつかなくても、「阿修羅」「カルラ」「竜王」なども天部とされます。